ストーリーテリングについて語るブログ

「等身大」の自分を見つける~スピーチ勉強会②からの気づき

本日は前回に続き、2回目のスピーチ勉強会(②話し方編)を開催しました。実は当初「『話し方』の勉強会なのに、話し方が上手じゃないと思われたらどうしよう!」というプレッシャーもありました。でも、私に必要な役割は「来て下さった人達に必要な情報を届けること」であり、「この人上手だな、と思われること」ではないのですよね。そう思うと割り切ることができました。

私はいつもCanvaを使って原稿を作るのですが、こちらはPower Point(PPT)のように投影用と講演者用のメモ付きスライドが連動しない、という課題があり、前回はメモなしで通すことになってしまったのですが、今回は「Googleスライド」への転写でそれを防ぐことができました。それでも、ブレイクアウトルームの設定やタイマーのセットなど、一人だったら厳しかっただろうな、という場面もあり、こうした作業をお一人でやっている方々はすごいな、という尊敬。共催いただいている神野和俊さん、いつもありがとうございます!その分、講義の方に専念させていただくことができましたが、今後少しずつ慣れていきたいですね。

好きなことはいくらでも話せる!

今日は佐藤政樹さんと今井孝さんのご著書から3つのポジション(頭、胸、腹)キャラ設定についてご紹介しました。どういう風に話を組み立てていけば「腹」のポジションで言葉が伝えていけるのか、ということ、また「キャラ設定」により自分のハードルを上げずに等身大で話せる、ということをお伝えしました。その後、「言語化することの大切さ」についてもお話ししました。

「言語化」の方は「冷蔵庫」の食材に例えるとわかりやすいのですが、もし冷蔵庫に食材がたくさんあると、色々な料理を作ることができます。言葉も一緒で、頭の中にたくさんの語彙があると、色々な表現をすることができます。そして、文章の中に感情表現や五感(視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚)を入れたり固有名詞、季節、場所を入れることで、話が映像のように、聞き手が再現することができます。そうやって語られた話は相手の記憶に残りやすいし、心が動きやすいのです。

ワークでは、この言語化の練習として、1対1で相手に何かお薦めしたい「もの、本、場所」を伝えてもらいました。時間の関係で皆さんの感想は聞くことができませんでしたが、「好きなものを薦めるのは楽しい」、「好きなことの話だと、(普段は話すのが苦手なのに)言葉がいくらでも出てくる」という感想が複数ありました。これを日常の言葉にも応用できると、普段の会話もより伝わりやすく、コミュニケーション力が向上するのではないかと思います。

後半は話し方のTIPSとして、話し方の留意点や意識を内向きから外向きに向ける大切さなどについてお話ししました。特に意識の点は大切で、意識が「内」に向いていると、いつまでも緊張してしまい、自分にダメ出しばかりしてしまいます。だから意識を「外」に向け、むしろ、聞いている聴衆の人達を「観察」するつもりで話せると良いですね。実際に最後のスピーチで、早速これを実践して下さってる人がいました。即実践できること、素晴らしいです!

キャラ設定については前半の部分にも共通するのですが、相手に求められている自分の「役割」を意識することで、無用な気負いや緊張感をなくすことができます。例えば、あなた投資の初心者で「株式投資勉強会」に出るのであれば、「付け焼刃」で必死に調べて知ったかぶりをする必要はないのです。「投資初心者キャラ」のあなたとして、そのまま等身大で参加し、「初心者なのでよくわかっていませんが、色々教えて下さい!」と言えば良いのです。

最後はお一人ずつ今日の学びの感想を1分スピーチ形式でお伝えいただきました。一人一分、ほとんどの方が時間ピッタリに終えられたのには私も一緒に運営をして下さっている神野さんもびっくりでした。少し流れのヒントは出していたのですが、「過去~気づき~未来」と時系列にご自身の学びや課題について、どの方も前向きに発表されていたのが印象的でした。

「自分を知る」ことの効果

皆さん置かれている状況や課題はそれぞれ違うのですが、共通するのは「もっと相手に気持ちを届けたい」という思いがあることです。今回は自分の話しているものを「録音/録画」して見返すこともご提案しましたが、「これまで自分の録音を聞いたことがなかった」という方も。私も(割と最近まで)できれば自分の録音は聞きたくない方でしたが、やはり聞くことで多くの気づきがあります。今日も聞いていて、新たな気づきがありました。マイナスポイントばかり気づいてしまいますが、「良かったところ」も自分で認めてあげようと思います!

実はこの録音や録画、「英語朗唱」という、現在取り組んでいる英語スピーチの練習を通して多くやるようになりました。こちらは四半期に1回、皆の前で発表するリサイタルがあり、その録画も残ります。少しでもベストを尽くしたくて、自分を撮ってチェックするようになったのですが、そこでわかったことは「想像している自分」と「画面の向こうにいる自分」には大きな隔たりがある、ということでした。つまり、自分で思っている以上に、実際の自分はイケていなかったんです・・・。「自分を知る」、できているようでできていませんでした。

でも、これも先ほど書いた「キャラ設定」の話で考えると、「自分に求められているキャラ」と「自分がこうありたい、と思うキャラ」の違いがあるのかもしれません。だって、私が目指すべきは「ネイティブスピーカーかつアナウンサーのような完璧なスピーチ」ではないから。

他の人を見ていても「上手な人」以上に、「心を込めてスピーチをしている人」に共感します。「どうしたら、こんな風に感情を言葉に乗せられるのだろう」と感心します。その経験から、スピーチの時は「心を注ぐ」ことを意識するようになりました。それでもまだ道半ばではあるのですが、今日の勉強会を通じて、一人でも多くの方に、私の言いたいことが伝わっていたら良いな、と思います。

今後は皆さんのそれぞれのテーマのスピーチに対して、適切なフィードバックをしたり、皆が意見を出していけるような場が作れれば良いな、と思っています。これもやはり、英語朗唱やストーリーテリングを練習し合うコミュニティの存在がヒントになっています。上下関係なく、それぞれが思った感想をフィードバックし合う、それを基にブラッシュアップしてしスピーチを完成させていく、というような。

スピーチを構成する要素として、今の自分ややりたいことに繋がる原体験、自己紹介、ストーリーテリング、AIの活用など、色々深掘りしたい要素も出てきました。色々夢が広がります。これからもトライ&エラーで試していきたいです。

次回3月9日(土)に今回2回分の勉強会を凝縮したバージョンを企画しています。概要ができ次第ご案内します。

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この記事を書いた人

米・ニューヨーク在住。ストーリーを使った「ストーリートーキングⓇ講座」認定講師。スピーチコミュニティ「伝わる!スピーチ道場」主宰。
こちらのブログでは「ストーリーテリング」、「スピーチ」を中心に、書くことで人の強みを発掘し、話すことで相手の心を掴む話し方、をテーマに書いています。

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