『情報発信のプロがやっている 読書を自分の武器にする技術』は、これまで10,000冊を超える書評を書かれてきた人気コラムニスト尾藤克之さんの本。 前回『頭がいい人の読書術』に続き、音声型SNSのClubhouseの人気番組「耳で読むビジネス書(耳ビジ)」で紹介されたのがこちら。
ルーツは42枚の読書感想文
前回は「1冊10分でインプットし、30分でアウトプット」、「本は全部読まなくてOK! 」、「本は直接ドンドン書き込め!」などが私にとって衝撃的でしたが、今回の本はこうした尾藤さんの基本のエッセンスは踏まえつつも、今回は「読書をもっと楽しもう」という尾藤さんの「読書愛」溢れるメッセージが伝わってくる内容でした。 実際に読書によってでストレス解消、心拍数も下がる効果があるそうです。また、読書により追体験をすることで、ストレス解消、語彙力・コミュニケーション力向上、学力向上などの嬉しい効果がたくさんあるとのこと。「読書でストレス解消」ってある意味新しい!
小2の夏休みに毎日本を読み、なんとその年42枚の読書感想文(つまり毎日)を書いたという尾藤さん。尾藤さんの多読はその時から始まります。「 早く次の本を買ってもらいたい」という理由から、1日で1冊読み終える必要があった尾藤少年は、自然と単語を拾い読みする「スキミング」読みが見についたといいます。こうすると、わからない漢字が少々あったとしても、意味が分かったのだそうです。
私も小学校時代は本が大好きで、書店にある少年少女物語シリーズ?、伝記シリーズ系はほぼ制覇していたことを思い出しました。尾藤さんと大きく違うのは、その後それが続けられていないことですが、今でも読書は好きです。そして、そのころの多読の蓄積が、今でも自分の礎になっているのではないかと思います。それだけ読書から受けた影響は大きいと思っています。
愛ある企画書添削
本書では、アウトプット術として、読書メモ的なものにとどまらず、企画書やプレゼンでも役立つ、3行で読者の知りたいことを凝縮して伝える方法についても触れられています。そう、尾藤さんは「文章術のプロ」でもあります。
実は今日はその尾藤さんが「耳ビジ」の特別企画として、先着5名の出版企画書を公開添削下さる、という大特別プレゼントがありました!私もラッキーなことに、その一人として、企画書を見ていただく機会を得たのです(ストーリー関連の企画書を出してみました)。アドバイスいただいたことは多々あるのですが、以下に私や他の4名の方に共通していたことを記します。
・自己満足ではなく、読み手が分かりやすい、自分もやりたい、こうなりたい、とスッと理解できる文章であること。
・ポジティブな表現であること。
(例:×量産しよう⇒〇無限に広げよう)
・読んで欲しい読者層を明確にすること。
・目次の各項目レベルまでしっかり落とし込むこと。
・企画書は「ですます調」がベター(特に女性の場合)。
その他参加者の方から出た「『(特に有名でもない)何者でもない私』はどうしたら?」という意見については、「『今何者か?』ではなく『今持っているものをいかにチャーミングな言葉で表現できるか』が大切」という名言が。あの「こんまりさん」だって、最初に本を出された時は、確かに「何者でもなかった」。そう聞くと、とても希望の持てるお話でした。「今の自分をどうチャーミングに表現していけるか?」って、とてもワクワクしますね!
普段はクールで毒舌もチラホラ、という「ナイフのような切れ味」を持つ尾藤さんですが、この企画では、私たち5人の企画を読み込み、数日かけて添削して下さったものを惜しみなくフィードバックして下さいました。そんな愛溢れる、素敵な方でした。こんな企画をして下さったのも、「耳ビジ」に過去2回出演され、「とよキャプ」こと下間都代子さんへの深い信頼関係があってこそです。こんな素敵な企画が生まれる「耳ビジ」や「耳ビジサポーターズクラブ」はこちらから。
その他、この本では既存の「読書術」に関連する本、何と36冊もの分析がされています!誰もが知っている「あの本」、「この本」が5つの形態に分類、というかつてない試みも興味深かったです。 「読書って今さら、何の役に立つの?」というあなたに是非手に取っていただきたい一冊です。
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