今回はお金のお話。
最近のClubhouse「耳で読むビジネス書(耳ビジ★)」で紹介されていた山口京子さんの「貯金ゼロから始める『新へそくり生活』のススメ」では、とかく難解で遠ざけてしまいがちな「お金、投資の話」をわかりやすく解説していた。今回の回をきっかけに「私も始めてみよう!」と証券口座を開設した人続出の回であったので、これを機に私も「投資」について頭の整理がてら、まとめてみようと思う。
りんごの話
この本で一番印象に残ったのは以下の部分(本書から引用しているが、一部省略して記載している点はご了承願いたい)。
この部分で「肝」となるのは、「りんごの価格は毎月変わり、高い時も、安い時もある。でも、毎月買い続けていけば、儲けが出ている。」という事実だ。りんごの価格が「一番安い時」、「一番高く売れる時」を予測せずとも、毎月コンスタントに買い続けることで、儲けが出るということ。
そして、そもそも最初から「一番安い時」、「一番高く売れる時」なんて、最初から予測不可能なのだ。そうであれば、そんな「予測不可能なこと」に気を取られずに、毎月着々と買い続けるのが結局は一番楽かつ賢明だ。
投資信託とつみたて
さて、上記のりんごの話は、もともと「投資」の話を分かりやすくなるよう、置き換えて説明したもの。「投資」といっても株式投資、投資信託、債券、金等々、色々な種類があるが、本書では比較的素人でも少額から始めやすい、「投資信託」を中心に紹介されている。
そして、投資信託の基本になるのが「ドルコスト平均法」という考え方と毎月自動的に決まった額を購入できる「つみたて投資(投信積立)」だ。
上記の「りんごを毎月買い続ける」という行為はこの「ドルコスト平均法」の概念を説明したものである。投資の中でも、毎月コンスタントに購入する「つみたて投資(投信積立)」を利用して、時間とお金を分散して、高い時にはそれなりに、安い時にはその分多く買い、平均買い付けコストをならすことができる。もちろん、りんごの価格は上がったり下がったりするが、最終的に「つみたてたりんごの数は決して減らない」というところが最大のポイントである。
時間を味方にする
私が「投資」について、意識し、証券口座を開いたのは確か2008年。当時米国発のリーマンショックの影響を受け、投資相場が大下落した際、何のきっかけだったが記憶が曖昧だが、色々と本を読んだり、セミナーに出たりして(当時日経新聞主催のお金に関するセミナーはなかなか良かった)、少しずつ学んでいった。自分でも給与天引きの「財形貯蓄」一辺倒だった貯蓄を解約し、投資信託や株にシフトしていったのもこの時期からだった。お金の勉強が面白くなり、その後ファイナンシャルプランナーの資格取得にもチャレンジした(FP技能検定2級取得⇒ただしその後アップデートしておらず)。
この時学んだことで一番大きかったのが、まさに上述の「ドルコスト平均法」である。つまり、一時の値上がり、値下がりに左右されず、「時間を味方につけて」長い目で見守る、安心安全な投資法。世界経済は確実に成長し続ける、だから(余計なことは考えず)、毎月コンスタントに投資し続ける、というセオリーである。この「ドルコスト」を続けるのに最適なのが「つみたて投資(投信積立)」。本書では以下のようにわかりやすく説明されている。
預金⇒投資にシフトすべき理由
前述の引用部分を読むと「投資=怖い、ギャンブル」という意識が変わるのではないだろうか?2022年8月現在メガバンクの普通預金の利率は年0.001%。つまり100万円を1年間預けても、僅か10円しか増えない。それに対し、一般的な目安として、世界中の株全てに投資した場合の平均利回りは年5-7%と言われている(100万円を投資したら、1年で5~7万円のリターン)。ならば、すぐ使うお金、当面必要なお金を除き、こちらに移すことを検討した方が良い良いのではないだろうか?
もちろん、先に紹介したりんごのように当然毎日、毎月の値動きはある。瞬間的に最も高いところで「一括投資」してしまったら、当然売る時に損をする。だが、それを解消する術が時間を味方につけた「つみたて投資(投信積立)」だ。
ちなみにつみたて投資は安いものではなんと「100円」から積立可能だ。極端な話、毎日100円ずつ1ヵ月毎日投資する、という方法もあるし、1カ月月に3,000円でも、1年間に36,000円一括でも、もちろん良いのだ。どの方法でも良いが、私達は将来的な「リターン(『一番安い時』、『一番高く売れる時』)」を予測することはできないから、「リスク」を管理するしかない。その手段の一つが「時間」を味方につけて分散することになる。そして、「できるだけ長く」保有することが大切だ。その理由は次回ご紹介する。
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